Tensorflow1.15のGPU対応に伴いMagentaも1.1.8からGPU標準対応へ

Googleの機械学習ライブラリーTensorflowが1.15へバージョンし、GPU標準対応になりました。


1.14までは通常のTensorflowとTensorflow-gpuと両方が提供されており、GPU環境で機械学習を行う場合はTensorflow-gpuを個別に別途インストールする必要がありましたが、1.15からはそういった事が必要でなくなります。
この発表を受けMagentaは?と気になり早速実験してみました。
(MagentaとはGoogleのTensorflowをベースにした音楽機械学習ライブラリーです)
するとやはりMagentaも1.1.8からはMagenta-gpuのインストールの必要なく、通常のMagentaでGPU環境での音楽学習&生成が行えました。
つまり特別なセッティングの必要なく、GPU環境がきちんと用意されていれば自動で認識し、高速の機械学習を実践できます。


CPUとGPUの音楽データ機械学習の速度違いは以前記事にしましたのでよろしければご覧になってください。

機械学習・ディープラーニング GPUとCPUの速度の違いはどのくらいなのか? Windows、Ubuntu双方で検証
https://canplay-music.com/2019/07/28/gpu-kensho/


今回のアップデートが、正直すごく便利かどうかと言われると、NvidiaのGPU環境を作る事が大変なのであって、TensorflowやMagenat側でのGPUのセッティングが省かれる事のありがたみは薄いかもです、、、、汗


それよりも重要なのは、着々とAI、機械学習はGPU環境(またはAI用プロセッサー環境)が標準となっていきそうな事。
またTensorflowで言うと、2.0の完全移行の準備が進められていそうな事。
その際はGPUがデフォルトとなるかも?、、、
などの点が重要かもです。
NvidiaのGPUが使えないMAC、、、さあどうする、、、と機械学習の観点からは憂いてしまいますが、今後どうなりますか、、、、、


Magentaをお使いのユーザー(Canplayの生徒の皆様など)にはお知らせがあります。
TensorFlowがvesion2系正式リリースにより、通常のインストールでは2系がインストールされます。
しかしMagentaは2系のTensorflowではエラーが出て実行できません。
そのためダウングレードしたTensorflowを手動でインストールする必要があります。

pip install tensorflow==1.15.0

などの様に指定してインストールしてください。

これでエラーが出ずにインストールしていただけます。


※2020年5月現在、tensorflow1.15.2において再びcpu版とgpu版の両方のパッケージに戻されています。