AI(機械学習)で作曲できるキーボード! AWS DeepComposer
AWS(アマゾンウェブサービス)が世界初の機械学習で音楽生成できるキーボードを年次イベントAWS re:Invent 2019で発表しました。
https://aws.amazon.com/jp/deepcomposer/

AWS DeepComposer概要
AWS DeepComposerは32鍵(2オクターブ半)のミニ鍵盤と各種コントロールのボタン、ノブを装備するキーボードです。
米国のみ99ドルで予約開始
DeepComposer販売ページ(米国Amazon)
豊富なコントロール類がどの様に活用されるのかはまだわかりませんが、意味のある(生成曲内容に反映される)ものであると考えて良いでしょう。
このキーボードからAWS DeepComposer コンソール(AWS上にあるDeepComposer用の機械学習プログラム)にメロディーを入力、ロック、ジャズなどの中から希望のジャンルを選択すると自動でアレンジした演奏を加えてくれる仕組みになっている様です。
生成した曲はダイレクトにSoundCloudにアップできるというのもなかなか面白い機能です。
こちらのAWSブログ中程にベートーベンのOde to Joy(第九)を演奏およびDeepComposerで生成した2曲の実演、比較があります。
いかがですか?
ドラム、オーバードライブとクリーンのギター、ベースの演奏で生成されていますが、かなりできが良いと感じます。
人はメロディーは自分で作りたいけれどアレンジは難しいのでできない、というケースは多いので、DeepComposerの音楽生成の方法はニーズに合ったリーズナブルなものかもしれません。
キーボードからすぐにメロディーを入力、数秒で生成、SoundCloudへの直接アップと一連の流れは非常に簡単ですし、”バズる”曲が生まれるかもしれません。
DeepComposerでの生成の流れ

1・AWSにログインしDeepComposerコンソールへ(バージニア北部リージョンなので注意)。
2・DeepComposerキーボードから演奏しメロディー入力。またはコンソール画面にも仮想キーボードがあるのでPCでの入力も可能な様です。
3・生成モデルの選択。Pre Trained(学習済み)モデルを使用し、ロック、ポップ、ジャズ、クラシックから希望のジャンルを選択。
4・生成。複数の楽器演奏アレンジの曲が生成されます。
5・生成曲はコンソールで視聴可能。
6・SoundCloud経由でダイレクトにシェアできます。
3のモデルの選択は、自分で学習データを用意し、独自モデルを作る事も可能です。
これが非常に魅力的で早く試してみたいと思っています。
アルゴリズムにはGANを使用
今回アルゴリズムにGAN(敵対的生成ネットワーク)が使用されているとの事です。

GANは画像系のAIで使用される事が多く、音楽系では波形解析などで使用される事もあります。
今回のDeepComposerは、学習データもMIDIであって、オーディオ解析によるものではないと思いますが(確認中)いずれにしてもどんなアルゴリズムで行われているのかも是非調べてみたいところです。