キー(調)の把握の仕方

岡本真夜「TOMORROW」 作詞:岡本真夜・真名杏樹 作曲:岡本真夜

昨日の音楽理論講義も盛り上がりました!
現代的な(ポップミュージック中心の)音楽を取り上げながら実践的な音楽理論をお教えできる講義はおそらくcanplayだけなのではないかと改めて生徒様の満足の声をいただいて感じました!
しかし1回2時間で講義資料が66ページ!(音楽理論のですよ)クレージーと言えるほどのボリュームです!笑

さて、少し音楽理論の簡単なでも役立つお話しを

曲のキー(調)はどうやって見つけたら良いでしょうか?
岡本真夜さんのTomorrowから解説します。
(もともとこの曲は地元のご友人を励ますために作られたバラードだったそうですが、プロデューサーの要望でアップテンポに変更になったとか、、、いずれにしても元気をもらえる歌詞ですね)

「この曲はFで終わってるるのでFだ!」

確かに正解ですが、その単純な判断しかできないようだと他の楽曲において対応できなくなってしまいます。
せっかくなのでこの様な簡単な楽曲でキーの見つけ方を覚えてしまいましょう。

方法1
ダイアトニックコード(説明は省きます)上に
メジャーコードは3つ、1度、4度、5度だけ
ここで重要なのはメジャーコードが全音(2半音)で並んでいるのは4度と5度の一箇所だけという事
この曲上ではBbとCが全音で並んでいるのでそれぞれ4度、5度である可能性がある。
すると1度(キー)はF。

方法2
ダイアトニック上でコードが半音で並ぶのは二箇所だけ、
7度ー1度と3度−4度のみ。
この曲ではAmーBbのみ。
これが7度−1度か3度−4度である可能性が高い。
Bbは1度か4度の可能性がある。
方法1からFが1度とするとBbは4度であっているのでF=1度、Bb=4度の可能性が高い。

方法3
ダイアトニックコード上にm7b5もしくはディミニッシュコードがあるのは7度だけ。
この曲ではないので7度が出てきていない可能性がある。
出てきていないのはEのコード。
よってEが(フラットでなければ)7度の可能性があり、その場合必然的にFが1度=キーの可能性がある。

方法4
ダイアトニック上でマイナーコードが全音で並ぶのは2度と3度の所だけ。
この曲では、GmとAmが並んでおり、それぞれ2度と3度の可能性がある。
よって必然的にFが1度=キーの可能性がある。

方法5
終わりが強進行(4度上への進行)で終わっている場合、ドミナント進行で解決して終了を意図していると考えられ、キーで終わっている可能性が通常以上に高い。
この曲はGm7/CーFの終わり方だが、ベースのCーFの進行は4度上への強進行である。
完全なドミナント進行ではないが、解決を意図している可能性がある。

ここまで揃えばもう答えはバッチリ完璧

Fがキーです!!!

世にある曲はこの様に簡単にはキーを把握する事ができるわけではない(転調などが多いし)ですが、こういった基本を知っているとキーを導き把握する事ができます。

難しいイメージでハードルが高そうな音楽理論ですが、一歩ずつ学んでいけば誰でも理解できます。
音楽理論を理解できると音楽の理解がまるで違ってきます。
本当に音楽を自由自在に操れる様になるのです。
それは知らないのが勿体無いとしか言えない素晴らしい体験です!

ポップミュージック音楽理論
https://canplay-music.com/pop-music-theory/
上記で登場した専門用語も一緒に基礎から学んでしまいましょう
自慢の一つはcanplayが独自に作成しているオリジナルの講義資料
1講義50〜60ページという圧倒的ボリュームの資料で講義終了までに約700ページ以上の音楽理論教科書を得る事ができます!