新型Mac Proを中心に、iPad OSやiPadをサブディスプレーにできるSidecarなどで大いに盛り上がったWWDC19。
一般のニュースではあまり取り上げられませんが、我々にとっては開発者向けの発表も気になるところです。
簡単にですが、まとめてみました。
Xcode11発表
Macの統合開発環境であるXcodeの11が発表されました。
正式版に先んじてベータ版がリリースされています。
こちらからダウンロード可能です。
(AppleIDとデベロッパー登録が必要です)
https://developer.apple.com/download/
Xcode11ではUIデザインツールSwiftUIが採用され、コードを書かずとも、視覚的に確認しながらの開発や、インターフェース作成の自動化が推し進められています。
さらにリアルタイムでのプレビュー機能が強化されている様です。
またiPadでのタッチ操作と、Macでのマウス操作を簡単に変換できる様になるなど、iPadとMacとの融合をより目指す、iPad OSへの対応と思われる機能も注目です。
ベータ版使用し、いち早く開発を進める動きも活発化しそうです。
高機能化したXcodeですが、もともと指摘されていた容量は11(のベータ版段階)で7.7GBほどまで増えました。
早速ダウンロードしましたがハードディスクの容量は目に見えて減ります汗、、、
仕方ないと言えば仕方ないですがハードディスクの容量が限られている環境ではスペースを確保する事も必要かもしれません。
CoreMLは3へバージョンアップ
Appeの機械学習フレームワークであるCoreMLも3へバージョンアップします。
CoreMLの解説記事はこちら
https://canplay-music.com/2019/06/10/mac-ml/
iOSに加え、おそらくiPad OSへの対応もされると思われます。
またWatchOSへの実装が可能になります。
Core MLで用意されている多種の機械学習モデルをApple Watch向けの機械学習開発に活用する事ができます。
個人的にはより大規模で汎用的な機械学習用途に向けMac OSに最適化する事や、モデルのリリースを期待したいところです。
Apple APIを新たにサードパーティーへ公開
これまでApple純正アプリでしか使用できなかったいくつかのAPIがサードパーティー製のアプリでも使用できる様に公開されました。
例えばWatchOSのStreaming audio APIやSiriKitの公開によってサードパーティのアプリでもこれらを使用したApple Watchオーディオ関連アプリの開発が行える様になります。
AR開発環境の強化
AppleはARに力を入れていくと宣言してある通り、今回もAR関連の開発環境発表が数多くありました。
ARKit 3、RealityKit、Reality Composerなどです。
特に注目はReality Composerでしょう。
Reality ComposerはiOS、iPadOS、MacのXcode向けの新しいアプリケーションで、ARのプロトタイプを手軽に作成できる開発環境です。
グラフィカルにスライドショーを作る様な感覚でAR開発が行えます。
これはARを実践してみたいと考えていた方には非常に魅力的な発表ではないでしょうか。
今回のWWDCは個人的にとても楽しめました。
もちろん主役はMac Proでしたが、俺らの開発関連も非常に魅力的な発表が多かったと思います。
次回は、是非ニューラルエンジンの本格的なMacへの実装の様な発表を期待したいと思ってます。
記事投稿日:2019/6/10