GoogleがローカルAIでIoT端末を構築するためのプラットフォーム「Coral」(β)を発表しました。
開発ボードなど、5種類のハードウェアも同時に発表されています。
注目は「Google Edge TPU(TensorFlow Processing Unit)」を搭載したSBC(シングルボードコンピューター)「Dev board」です。
AI(TensorFlow)が使用可能なTPU搭載(google製のAI用高速プロセッサー)のRaspberry Piと表現すれば良いでしょうか?
音楽関連のサポートも想定されており、コンパクトなハードウェアでどんなAI音楽制作キットが実現できるか?否が応でも期待は高まります。
「Coral Dev Board」
SoM(システムオンモジュール)として設計されたシングルボードコンピュータ。
昨年10月に発表されたエッジデバイス向けASIC「Edge TPU」、NXPのSoC「i.MX 8M」、Wi-Fi、Bluetooth、1GBのRAM、8GBのeMMCメモリを搭載しています。
OSはMendel Linuxをサポートし、言語はPython(C++にも間もなく対応)との事です。
価格は149.99ドル(約1万7000円)。
Coral Dev Board スペック表
model | Dev board |
メーカー | |
発売日 | 2019/03 |
価格 | 149.99ドル |
価格(日本円) | (約17,000円) |
CPU | NXP i.MX 8M SOC(4コア) (1.5GHz A53 x 4 + M4F x 1) |
GPU | GC7000 Lite |
メモリー | 1GB LPDDR4 |
サポートOS | Debian |
有線LAN | 1GbE x 1 |
Wi-fi | 802.11 ac(2×2) |
Bluetooth | 4.1 |
チップ | Google Edge TPU ATECC608A |
ストレージ | 8GB eMMC microSD |
USB | 3.0 x 1 3.0 x 1(type-C) 2.0 x 1(micro for serial) |
GPIO | 40pin x 1 |
映像 | HDMI(2.0a) MIPI-DSI x 1 |
カメラ | MIPI-CSI2 x 1 |
オーディオジャック | 3.5mm x 1 4pin speaker PDM mic x 2 |
その他インターフェース |
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消費電力 |
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電源 | DC 5V(type-C) |
幅 | 85mm |
奥行き | 56mm |
高さ | 17.08mm 22.38mm(FAN込み) |
その他 | 端子含めると88.10mm×59.90mm TPUモジュールは48mmx40mmx5mm |
TPUとは?
TPU(TensorFlow Processing Unit)は、Googleが開発し、オープンソースで公開している機械学習ソフトウェアライブラリ「TensorFlow」に最適化させたカスタムASIC(application specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)です。
GPUを機械学習、ディープラーニング用途のプロセッサーと捉えれば、そのGoogle純正Tensorflow版と考えても良いでしょう。
Dev Boardの構成
Dev BpardはSoC、TPU、メモリ、8GB eMMC、Wi-fi/Bluetoothチップを載せたSoM(System on Module)である「Edge TPU Module」と、インターフェース端子や電源端子を備えた「Baseboard」で構成されてます。
SoCのCPUにあたるオランダ NXPセミコンダクターズN.V.が産業機器・スマート家電向けに発表した「i.MX 8M」が採用されている様です。
i.MX 8Mは映像、音声系のマルチメディアに強いため、音楽領域での機械学習活用も大いに期待できるところです。
メモリは1GB。
Wi-fiは802.11ac(2×2)で最大867Mbpsです。
音楽用途もバッチリ!スピーカー端子にも注目
音楽用途としてはスピーカー端子がしっかりとある事を確認できます。
スマートスピーカーや新たなAI活用のオールインワンシンセなどへの活用が期待できます。
価格は149.99ドル(約17,000円)で先行発売されましたが、すでに売り切れで入手困難ですね、、、、
日本も正規に購入できる日を待ちましょう。
いかがでしょうか?
コンパクトなオールインワンタイプのハードウェアシンセはちょっとしたブームになりつつあります、
そしてAIとの連携は今後確実に活発化するはずです。
このDev Boardを使用すれば、AI活用のユニークなハードウェアシンセを自身で作り上げる事も可能です。
ますます楽しみになってきました。
入手できましたら研究を兼ねcanplayの
AI自動作曲プログラミングコース
https://canplay-music.com/ai-course-2/
Mu-techデジタル音楽制作研究コース
https://canplay-music.com/ai-dtm-2/
で講義したいと思っています。