
VSTやAUプラグインの開発フレームワークで知られるJUCEがJUCE6のリリースをアナウンスしました。
https://juce.com/discover/stories/announcing-juce-6
6月にリリース予定との事です。
JUCEとは
JUCEとは、VSTやAUプラグインの開発フレームワークです。
開発に便利なオーディオ関連や、特にグラフィック関連の便利なパーツが提供されており、たくさんのプラグインがJUCEによって開発・リリースされています。
本来はVST・AU専用ではなく、様々なライブラリを提供しているC++の開発フレームワークなのですが、オーディオ周りに強い事、GUIで使用できるグラフィックパーツが多数提供されいている事からVST・AU開発のフレームワークとして認知される事となりました。
最新版6のアップデート内容
・VS StudioやCLionなどIDEとの開発環境統合
・vcpkg やConanなどのC++パッケージマネージャーの提供
Projucer(JUCEの開発用アプリケーション)関連のアップデート

・My ROLIアカウントへのログインが不要に
・Linuxでの開発環境の向上
Linux環境でVSTプラグインの開発がより容易になったとの事です。
https://juce.com/discover/projucer
DSPブロックの追加
プラグインの開発に使用できるDSPは下記が追加されており、すぐに使用する事ができます。
- Delay Line
- Interpolators
- Compressor
- Limiter
- Ballistic Filter
- Panner
- Chorus
- Dry/Wet Mixer
- Noise Gate
- Phaser
その他、Mac OSでのカメラサポートの改善や、Andoroidアプリ開発のためにOboe(GoogleのC++ライブラリ)が使用可能になるなど様々なアップデートが行われています。
利用金額の変更もある様です。

PACEによる買収、さらにFXpansionのclassic BFD drumソフトウェアも売却
進化を遂げるJUCEですが、実はこれまでの親会社であったROLIからiLokなどの親会社であるPACEへと売却も発表されています。
上述したMy ROLIアカウントへのログイン不要となる理由はこの売却によるものなのかもしれません。
JUCE Announces Acquisition by PACE
https://juce.com/discover/stories/juce-announces-acquisition-by-pace
さらにROLIが開発元ではないですが、ROLIのサイトにて音楽ソフトの一つとして販売されているFXpansionのclassic BFD drumソフトウェアが権利もInMuiscへと売却されてています。

今後ROLIとの関連がどうなるのか?
続報確認次第お知らせしたいと思います。